[講義] Roblox(ロブロックス)を参加型メディアとして活用する 〜子どもの社会参画とまちづくり〜

1日だけ出現する大学「蜃気楼大学」

年に1回、八王子に1日だけ出現する大学「蜃気楼大学」にて、2024年2月3日(土)に200名超が集まりました。
今年は50講義が集まり、定型化した講義ではなく、社会事業/活動としての “生もの” が展開されました。

その中で、「探究・創発に有効!? “意外な” 参加型メディアとは?」という講義にて、Roblox(ロブロックス)を参加型メディアとして活用する内容が展開されました。

本記事では「探究・創発に有効!? “意外な” 参加型メディアとは?」について取り上げます

探究・創発に有効!? “意外な” 参加型メディアとは?

講義の冒頭では、世界に視野を向けた際に「α世代(アルファ世代)」と呼ばれる2010年以降に生まれた世代が20億人を超え、そのα世代を中心に “空間の参加型ソーシャルメディア” 「Roblox(ロブロックス)」が爆発的に伸びている点が挙げられました。

その特徴は “エンゲージメント” で、TiktokやYouTubeよりも1日あたりに費やす時間が圧倒的に多く、月間アクティブ2.7億人が1日あたり平均2.5時間参加する「次世代ソーシャルメディア」であるということです。

空間のYouTube」と言われる理由

ソーシャルメディアは、ユーザとユーザが互いに発信し交流する参加型のメディアですが、昨今では “クリエイターエコノミー” と言われる「コンテンツ発信者に収益が還元される」仕組みがYouTube等で行われYouTuberなどの職種が登場してきています。

同様にRobloxでもトップ10のユーザはなんと32.6億円平均で稼いでおり、トップ500でも約2,000万円稼ぎ、トップ1000でも1千万円弱ということで、もはやプラットフォーム全体では小国のGDPにも匹敵する規模感になっています。しかし、なぜこのような規模感に成長しているのでしょうか?

ノーコードやAIで空間を作る→クリエイターは数百万人を超える

それは、圧倒的に創造が民主化されていることに寄ります。ノーコードやAIで誰もがクリエイターになれる素地が整っており、実際にRoblox社の発表に限っても300万人以上がクリエイターとして活動しています。

友達を空間に呼んでくるだけでも、プレミアムユーザの滞在時間でマネタイズが発生し、実際に本登壇メンバーが主催する「メタバース記者会見」や「メタバース初詣2024」でも数十名が参加し、約8,000円の収益につながっていると言います。

小学生でも例えばクラスや地域のみんな等を自分が作った空間に呼んでイベントをすれば、同様の結果を得られるポテンシャルを秘めており、小学校3年生〜でもクリエイターとして熱中するということが、活動の中で見えてきています。たった3時間でも探究のアウトプットが出てくるほど、子どもたちは熱中します。この分野においては、大人よりも圧倒的に成長が早く、感覚としても日頃から圧倒的に秀でています。子どもたちのモチベーションや探究に非常に相性が良いことがわかってきています。

DXのその先は「世界をクリエイト」すること

「世界観」が大事になってきていると言います。そこにファンや推しが集まり、世界観の派生としてビジネスは派生物のようになってきています。空間のソーシャルにより、その傾向はさらに増しそうです。方向性として、リアルでもバーチャルでも、インターネットの三次元化・空間化のベクトルがあり、DXのその先は、「世界をクリエイトすること」とも言えそうです。α世代は探究創発の先に世界をクリエイトするネイティブになれる素質(柔軟性)を秘めています。

企業や地域が、空間の参加型ソーシャルへ

企業や地域が空間の参加型ソーシャルを活用する意義はあります。方向性としてはスマートシティや田園都市構想、Society5.0との親和性があります。さらに、その手前として探究創発やDXの文脈とも重なります。したがって、「Roblox(メタバース)ソリューション for 企業・地域・教育」として提案案件が増加しており、まずはイベント連動であったり、授業や研修との連動であったり、ステップ・バイ・ステップでスタートできる展開を検討しています。

重要なことは、子ども(α世代)の社会参画

空間のソーシャルメディア(参加型)、空間のDX(体験)においては、子ども(α世代)の感覚が頼りになります。企業や地域は、子どもに「教える」という視点よりも、子どもといかに「共創」していける機会やプロセス、ストーリーを作っていけるかが重要になります。そこで、産官学をはじめ、クリエイターやDX人材、市場のあらゆるステークホルダーとともに、子どもたちのポテンシャルと融合させていく社会参画モデルを形成していくことが重要となってきています。子どもたちは「たった5年」でも大きく成長し、小学生は高校生になります。この視点において、私たちと企業・地域・教育分野で現在対話が進捗してきています(事例化に向けて)。

社会課題やグローバルとの関連性が高い

なお、登壇メンバーでは、空間参加型メディア「Roblox」の社会課題との親和性についてもパネルディスカッションをしました。子どもたちが学校の教室 “以外” の関わりを持ちやすいことはもちろん、大人と子どもなどの “見た目” や “年齢” を飛び越えたコミュニケーションを起こしやすい特徴もあり、LGBTQや不登校等でも、Beyondなコミュニケーションができる点が挙げられました。なお、パネルディスカッションでGPTs(V街兄貴)も登場し、仮想空間内の独自キャラクター(NPC)とAI(GPT)が今後接続されていく人間同士に限らないBeyondなコミュニケーションの可能性も示唆されました。

また、今後グローバルとのインタラクティブがさらに重要性を帯びる中、世界のα世代とのネットワークも、日本の子どもたちが作っていくのに適しています。なお、これは子どもに限りません。会場でも可能性にディスカッションが盛り上がりました。

お問い合わせなど

なお、上記のような事例に関心のある方は、ぜひLINEオープンチャットにご参加ください。チラシもありますので、お問合せ等もお待ちしております。

LINEオープンチャット: https://x.gd/roblox_nocodo
チラシ(資料): https://nocodo.net/roblox-document/
LP(問合せ): https://nocodo.net/roblox/


Robloxを活用したメタバースでは、デジタルイノベーションのリスキリング/採用/PR/関係人口創出/自発性教育/探求学習など、ステークホルダーを参加型で巻き込みながら地域や企業のエンゲージメントを高めていく文脈で活用可能です。

LP(Roblox(メタバース)ソリューション for 企業・地域):https://nocodo.net/roblox/

Sho T

Sho T

CINO(Chief Innovation Officer)

#Futurist/ (株)pressman CINO(Chief Innovation Officer)/ 一般社団法人NoCoders JAPAN協会 代表理事 / NOCODO創設 / Robloxコミュニティ運営 / クロスコミュニティ/ 価値タイズ