属人化を防ぐ!誰でもデータ分析できるノーコードツールTableau(タブロー )

近年では、コロナ感染症の影響もあり、リモートワークを行っている企業が増加しました。
当然リモートワークのメリットはありますが、社内にあるファイルの管理、データの分析や共有、コミュニケーションのハードルが上がってしまうなど、課題も多く存在します。

そこで今回は、社内に点在するデータをまとめて管理し、管理しているデータを分かりやすく可視化、課題の早期発見につなげることのできる、BIノーコードツール「Tableau(タブロー)」について紹介していきます。

今回の記事は、プロジェクトの意思決定を行う方や、現場でエクセルを使いデータ管理を行っている方、データサイエンティストなどを目指している、データ分析初心者の方におすすめの内容になっています。

BIツールとは

「ビジネスインテリジェンス」の略で、様々なデータを元に、データの加工や分析を行い、精度の高い意思決定へつなげることのできるツールになります。
具体的には、売り上げ予想や予算などを的確に管理し、物流のコストの最適化、生産性の向上やコスト削減、プロジェクト管理など、様々なことに対して活用することができます。

エクセルやスプレッドシートとの比較

エクセルなどで管理を行っているところも多いと思いますが、集計や関数が必要になったり、ファイルが増えてしまったり、データが多くファイルが重たくなってしまうなどの課題があります。

BIツールでは、こういった課題をクリアすることができ、大量のデータを伴う分析も重たくならずに処理し、パワーポイントなどのファイルを作成せずとも、レポートで可視化された分かりやすいグラフをリアルタイムで生成することが可能になります。

また、エクセルなどの表計算ソフトは非常に多機能なので、BIツールを使わなくとも一通りのことはできるのですが、あくまでも「表計算ソフト」であり、ビッグデータを分析することに特化したルーツではありません。
そして、ビックデータでない場合であっても、集計や関数などのスキルを伴うデータ分析は、属人化つながってしまう可能性があります。

エクセルやスプレッドシートを使う場合

  • 分析するデータの量が少なく、ファイルが重くならない場合
  • 簡単な表やグラフを作成する場合
  • 作業の工数が少なく、負担がない場合
  • あまり、チームに共有する場面がない場合

BIツールを使う場合

  • データの量が多く、エクセルなどのファイルでは重くなってしまう場合
  • 細かな分析を行い、データの信憑性と重要な意思決定を行う場面
  • 作業の工数が多く、手入力などの負担が大きい場合
  • チームに共有する機会が多く、共有用の資料を作成する場合

BIツールを使うとどんないいことがあるか?

次に、BIツールのメリットについて紹介していきます。

リアルタイム自動生成により、鬼速のPDCA

プロジェクトを行う際に、PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(検証)、ACTION(調整)の4つのステップからなるPDCAサイクルは、最も基本的かつ、一般で浸透しているフレームワークだと思います。

PDCAは「プロジェクトをより良い方向に、前進し続ける」ために存在しているフレームワークです。したがって、PDCAはできるだけ早く回せれば回せるだけ、プロジェクトを前進させ、成果につなげることが可能になります。

そして、高速でPDCAを回すことによって、成果を出すということは、プロジェクトが前進しているといった実感を感じることができ、チーム内のモチベーションを高めることができます。

そして、計画や実行はあくまでも仮説の段階にすぎません。計画で仮説の目標を立てて、仮説が正しいのか実行に移し、検証で実際にどうだったのかデータ分析を行い現状を把握し、調整で検証を元に「計画の調整、行動の調整、解決策」を練り計画を変更しなければいけません。
ですが、ビッグデータによってデータ分析に時間がかかってしまったり、情報を共有するレポートの作成に時間が掛かってしまうと、データを記録しているだけで、いつまで経っても調整から実行へのサイクルに繋げられません。

また、検証は様々なデータを元に、質の良い分析を行わないと、調整につなげることはできません。
例えば報告会で「営業成績は、今週は〇〇でした。ダメでしたが、次は頑張ります。」と言われても調整のしようがありませんよね。
なので、「今週はこのような活動に〇〇時間を使いました。先週は〇〇の行動を〇〇に変更したところ、営業成績が〇〇落ちたので、〇〇を行って再度検証を行おうと思います。」といったような形で報告する必要があると思います。

PDCAは「前進するためのフレームワーク」と紹介しましたが、「間違いに早く気づいて修正する」ためのフレームワークでもあります。なので、適切な検証と調整を行うことができない場合は、間違った計画をその分長く行ってしまうことになります。
例えば、週に1回PDCAのミーティングを行なっている会社と、週に2回PDCAのミーティングを行なっている会社があった場合、週2回の会社は調整を倍行うことができるので、無駄な計画に早く気づき、速く「プロジェクトをより良い方向に、前進し続ける」ことが可能になります。

そこで、BIツールを活用することにより、必要なデーターをリアルタイムでグラフ化し、グラフを元に検証結果をチーム内で共有することで、検証にかかる時間をカットしつつ、正確な調整かつ、高速で質の高いPDCAを実現することができます。

様々なデータを1元管理することができる

企業というのは、プロジェクトに関するデータ、営業に関するデータ、経理や財務に関するデータなど、他にも沢山のデータを持っています。
BIツールを活用すれば、そのようなデータを1元管理してREPとして使用することができます。また、BIツールはERPとは違い、様々なデータを繋ぎ合わせて分析し、特定のデータを出力することもできるので、データ出力の面でREPよりも優れています。

とは言っても、REPは企業のデータを1元管理することに特化したツールになりますので、REPで情報を管理したデータを、BIツールに連携させて、特定のデータを出力した方が使いやすいでしょう。

Tableau(タブロー)とは

これまで、BIツールのメリットについて紹介してきましたが、現状BIツールはプログラミングの知識が必要になったり、データ分析の知識が必要になったりと、ハードルが高いのが現状だと思います。

ですが、今回紹介しているTableauはノーコードで、データの加工、データ分析、共有の、一連の流れを行うことができます。
また、公式のHPで「誰もが使える直感的なビジュアル分析でBIを変革」と、ハードルが低いことを宣伝しており、誰でもデータ分析を行うことができるノーコードツールです。

ノーコードとは?

ノーコードとは、コーディングによるプログラミング開発を行わないで、ホームページを作成したり、Webアプリケーションを開発する、開発手法のことです。

また、ノーコードツールは目的に特化したツールが多いのが特徴で、今回紹介しているTableauは、BIに特化したノーコードツールになります。

以下で紹介している記事では、初心者向けにノーコードの解説を行なっていますので、よろしければご覧ください。

Tableauのメリット

次にTableauのメリットについて、紹介していきます。

初心者でもデータ分析可能で、属人化を防ぐことができる

従来データ分析を行う際、Pythonなどのプログラミング言語の知識と、プログラミング言語でデータ分析を行うための知識が必要だったのですが、Tableauはノーコードツールなので、マウスの操作だけで直感的にデータ分析を行うことができます。

また、先ほどもエクセルと比較を行いましたが、Tableauはインタラクティブなツールと呼ばれており、エクセルのように複雑な設定を行わずとも簡単にデータ分析を行うことができます。

そして、Tableauはエクセルやプログラミング言語での知識が必要ないだけでなく、データの「合計、平均、中央値」の集計方法の切り替えがとても容易で、開発者でなくとも探索的なデータ分析をクリック操作で行うことができ、データ分析の属人化を防ぐことができます。

データのプロット数に限界がない

Tableauは、データのプロット数に上限がありません。
あまりにもデータが多すぎると、動作が重くなってしまいますが、秒単位のデータや、数十万のデータ量をグラフに反映することができ、細かい動向までを確認するグラフを作成することができます。

「BIツールなのだから、ビックデータに対応しているのは当たり前じゃないか?」と思われる方もいると思いますが、ツールによっては「こういった条件の場合は5000まで」と、条件によってプロット数上限がある場合があります。

対応しているデータの種類が豊富

クラウドのファイルや、エクセルなどのローカルファイルまで、幅広いデータに対応しています。
また、複数のローカルファイルを連携してデータ分析を行うことも可能です。さらに、クラウドやローカルが混在しているような場合でも、データ分析を行うことができるため、対応できる場面が多く仕事に活かしやすいのではないかと思います。

さらに、CSVやエクセル、データベースの様な、色々なデータ形式に対応しており、前処理などを行わなくとも、そのままTableauでデータ分析を行うことができます。

最適化した抽出ファイルにより、データ分析を高速化

ファイルを結合して、データ分析を行った場合は、動作が重くなってしまうことがあるのですが、Tableauでは、結合した結果を抽出ファイルに変換して、負荷のかかる結合処理を省くことにより、データ分析を快適に行うことができます。

ネットに接続しなくてもデータ分析を行える

BIツールの中には、クラウドサービスもあり、ネットにつながっている状態でないとデータ分析を行うことができない場合があるのですが、Tableauの場合は、ソフトをPCにインストールしておけばネット環境がない場合でもデータの加工や分析を行うことができます。

Tableau活用事例

最後に、公式のTableauのサイトから、Tableauの活用事例を3つ紹介していきます。
今回紹介した事例は、どれも属人性を排除できた点が高く評価されていました。

ヤフー株式会社

ヤフー株式会社では、データ分析を行う際のプロセスで半日かかる作業があったようなのですが、Tableauを活用して、数分単位まで時間を短縮することができたようです。

また、一番メリット感じたのは、欲しいデータを抽出する際にエンジニアに依頼せずとも、ビジネスサイドの社員が自身でデータの抽出や分析を行えるようになったことが挙げられていました。

詳しくは、参考元をご覧ください。
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株式会社マクロミル

株式会社マクロミルは、ITを活用したマーケティングリサーチやデジタルマーケティングソリューションを提供している、グローバル・リサーチカンパニーです。

以前はエクセルやパワーポイントを使用して、顧客に提供していたようですが、2017年にTableauを導入し、顧客からの好評を得ることができたそうです。
現在では、データを扱う複数の部署において、50名ほどがTableauを活用されています。

メリットとしては、顧客が使い方を理解して、使いこなすことができる点が挙げられていました。

詳しくは、参考元をご覧ください。
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兵庫県

社会経済全体の発展に寄与するものとして「オープンデータ」が注目されている中、兵庫県の情報企画課がTableauを導入しました。

以前は、エクセルや統計解析ソフトを使用してデータ分析を行なっていましたが、データ活用のたびに集計やグラフ作成が必要だったため、迅速性や効率生に欠け、統計解析ソフト等を活用した場合は、属人化が発生してしまうなどの課題があったようです。

その中で、Tableauでこれまでの課題を解決できる可能性を感じ、Tableauを導入、2020年4月に「兵庫県_交通事故発生状況」ダッシュボードを公開しました。

導入のメリットでは、デザインや操作性が挙げられていました。
これまで、統計解析ソフトを導入した際に属人化してきた過去から、分かりやすく、直感的な操作で高度なデータ分析を行える点が評価されたようです。

詳しくは、参考元をご覧ください。
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