Googleのノーコードツール「AppSheet」でスプレッドシートをより強力に、業務効率化!

今回は、業務アプリ開発をお考えの方や、新たなSaaS導入を検討している担当者、現場の環境をDX化したいと考えている方におすすめの内容となっており、特にエクセルやスプレッドシートを多く活用している企業に役立つ内容となっています。なので、現在仕事で表計算ソフトを使用している方は是非ともご覧ください。

エクセルやスプレッドシートは非常に多機能で、多くの企業が利用しているツールですが「エクセルから脱出して、社内のDX化を測りたい」と考えている方は多いのではと思います。
そこで、今回はGoogleが提供しているノーコードツールAppSheet(アップシート)をご紹介します。
AppSheetをおすすめする理由は、すでに使用しているエクセルやスプレッドシートのデータを利用してアプリ開発ができるので、導入のハードルが低くDX促進のきっかけにつながる可能性が高いためです。 

また、Googleが提供しているツールということで信頼性があり、提案から導入までのハードルが低いと思うので、現場で作業を行っている方は提案することで、高評価につながる可能性もあるのではと思います。

AppSheetとは

AppSheetは社内のワークフロー改善や業務効率化向けのアプリ開発を目的とした、アプリ開発のプラットフォームで、2020年1月にAppSheet社からGoogleが買収したサービスです。
AppSheetの買収以前にGoogleは、「Google App Maker」という非エンジニアでも、業務効率化のアプリを開発できるサービスを提供していましたが、2021年1月にサービスを停止し、AppSheetに切り替えました。

AppSheet社はスタートアップ時点で、日本の大企業のアプリ開発に携わったり、サービスがGoogleに買収されたりと、高い技術力を持っている企業です。
また、現在はGoogleのサービスということで、Googleのクラウドサービスとの親和性が高く、ビジネスマンとの相性が良いツールとなっています。

特徴

簡単に、AppSheetの特徴について紹介していきます。

既存のデータベースやファイルからデータ連携

AppSheetは、クラウド上のエクセルファイルやスプレッドシート、Salesfoce、MySQLなどのデータベースとの連携を行うことができます。
また、エクセルやスプレッドシートからアプリを開発した後も、そのファイルを活用できるので、エクセルやスプレッドシートを活用する機会が多い企業にとっては、とっつきやすいと思います。

そして、エクセルやスプレッドシートのデータが多くなって動作が重くなってきたりなどしたら、MySQLなどのデータベースに移行することも可能です。

表計算ソフトのあらゆる問題をクリア

表計算ソフトを使用することによって生じる課題をクリアすることができます。
例えば、ファイルが増えすぎてしまったり、データが散らばっていたり、データが煩雑で集計できなかったり、関数を組んでおいたシートが削除されるなど、様々な問題が発生する可能性があるかと思います。

ですが、AppSheetでアプリを開発し、現場の人にはアプリからデータを入力してもらうようにすれば、ファイルを作成する必要はないですし、関数を組んだシートをいじられることもなく、データも規則に沿って入力してもらえるようになるので、集計も楽になりあらゆる課題をクリアすることができます。

また、AppSheetはスプレッドシートだけでなく、Googleのサービスとの親和性が高く、仕事で活用している様々なGoogleのサービスを連携、自動化することが可能です。

10種類以上から選べるアプリのデザイン

AppSheetは、10種類以上のUI・UXが用意されているので、HTMLやCSS、JavaScriptを書く必要がありません。
以前Googleが提供していた、Google App Makerは非エンジニアでも開発できるといった形で、サービス提供されていましたが、HTMLやGASの知識を要する場面がありました。ですが、AppSheetはノーコードツールなので、基本的にマウス操作での開発が可能です。

豊富な機能のテンプレート

UI・UXなどのデザインだけでなく、機能についても以下の画像にあるテンプレートから、「連絡先管理、プロジェクト管理、予算、安全報告」など様々なアプリを開発することができます。

ノーコードツールとは

ノーコードとは、コーディングによるプログラミング開発を行わないで、ホームページを作成したり、Webアプリケーションを開発する、開発手法のことです。
また、ノーコードツールは目的に特化したツールが多いのが特徴で、今回紹介しているAppSheetは現場の業務アプリ開発に特化したノーコードツールになります。

以下で紹介している記事では、初心者向けにノーコードの解説を行なっていますので、よろしければご覧ください。

App Makerとは

App Makerは2018年にGoogleが提供していた非エンジニア向けのアプリ開発プラットフォームです。AppSheetのように業務アプリの開発を行い業務改善を行うプラットフォームとして、提供されていました。
当初は、非エンジニアでもアプリが開発できるとのことで注目されていましたが、HTMLやCSSの知識が必要な場面があり、業務に伴った柔軟なアプリを開発する際はGAS(Google Apps Script)でコーディングする必要があり、ノーコードツールというよりはローコードといった位置付けでした。

非エンジニア向けなので、ビジネスサイドの人でもアプリ開発できると注目されていましたが、結局のところエンジニア向けのツールだったこともあり、利用者が少なくサービス停止になったのではと思います。

GAS(Google Apps Script)とは
GASは、JavaScriptというWEBブラウザで動作するプログラミング言語をベースに、Googleが開発を行い、提供しているプログラミング言語になります。

一般的には、Googleの提供しているサービスを、自動化させたり、連携したりする際に、使用されています。
さらに、APIを活用することにより、他のサービスと連携・自動化を行うことができます。

そしてGASは開発環境を整える必要がなく、GoogleアカウントとPC、ネット環境さえあればすぐに始められ、Googleの提供している身近なツールを拡張しながら学習できるため、プログラミング初心者の方にもおすすめできるプログラミング言語だと思います。

料金プラン

以下の画像が、公式のAppSheet料金表になります。
プランは4つに分かれており、一番安いプランで月額5ドルになります。

表ではわかりづらいのですが、開発したアプリをデプロイ(公開)しなければ、基本的に一通りの機能を無料で使用することができます。
また、公開せずとも月に10人までアプリを共有して使用することができます。
なので、導入の際は、何か業務効率化するアプリを開発して、10人以下に共有し、好評だったら有料プランに切り替えるといった流れになるかと思います。


参考元↓
https://solutions.appsheet.com/pricing

開発の流れ

AppSheetの開発の流れを、公式の画像を元に簡単に紹介していきます。

データベースの準備とデータを接続

以下の画像は、AppSheetが対応しているデータベースになります。
AppSheetはデータベースを持っておらず、自分やチームが使いやすく親しみのあるツールからデータを連携し、データベースとして活用することができます。

なので、アプリを開発する際に既存のデータベースとの同期問題や、API連携などで悩む必要がありません。

まずは、以下の画像にあるツールの中から、AppSheetで作成するためのデータを準備します。
データの準備の方法は、以下の公式のサイトを参考にしてください(スプレッドシートでデータベースを作成する際の解説がされています)。
https://help.appsheet.com/en/articles/895267-data-the-essentials
また、データの準備に関しては、データベース設計の知識が必要になるので、多少学習コストがかかります。

画像参考元↓
https://solutions.appsheet.com/application-platform

スプレッドシートを活用して、データを準備したら「ツール」から「AppSheet」を選択して、「Create an app」を選択し、スプレッドシートからAppSheetにデータを接続します。

画像の参考元↓
https://solutions.appsheet.com/how-to-create-an-app

次に、AppSheetのマイアプリページに移動して、「Make a new app」をクリックして、アプリの名前などを設定して、アプリ開発の準備は完了です。

AppSheetのエディタ画面からアプリ開発を行う

以下の画像がAppSheetのエディタ画面で、アプリの機能やデザインなどを開発する画面になります。
また、スプレッドシートで作成したデータの種類(データ型)やアプリの公開なども、この画面から行います。

AppSheetの動画紹介

最後に、Youtubeで公開されている、AppSheetの動画を紹介します。

書籍の管理アプリ

以下の動画は、AppSheetでのスマホアプリ(ネイティブアプリ)の開発を解説されています。
動画で開発されたアプリでは、スマホのカメラからバーコードやQRコードを読み取って本の管理リストを開発ができます。動画は10分弱で、テンポが良いためストレスなく最後まで見れると思います。

勤怠管理アプリ

こちらの動画は、上記で紹介した動画のYouTuberさんの動画で、AppSheetとLINEを連携して、勤怠アプリの開発を解説している動画になります。
こちらの動画もテンポが良く、10分ほどの動画を真似するだけで、出勤や退勤をLINEに通知するアプリを開発することができるので、勤怠管理のデータをスプレッドシートで管理している方は、そのまま転用して活用できるのではと思います。

呪術廻戦と学ぶAppSheet

以下の動画は、少年ジャンプの「呪術廻戦」という漫画の内容を織り交ぜて、AppSheetで開発したアプリの機能紹介をされています。
AppSheetの使い方はもちろん、呪術廻戦について楽しそうに話されているので、呪術廻戦が好きな人は楽しみながら学習につなげられるのではと思います。
AppSheetの開発方法に関しては、紹介している動画の続編で解説されています。

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