kintoneからの出力で普通のプリンターを使用する分には特段問題はありませんが、ドットプリンターとなると話しは変わります。
様々な業種のデータ作成を行ってきましたが、今回は「ドットプリンター」からの出力要件があり、トヨクモさんより出ている「PrintoCreator」というプラグインを使用させていただきました。(https://pc.kintoneapp.com/)
この記事の目次
ドットプリンターとは?
経理や管理部などで請求書や納品書を扱う人しかわからないドット(インパクト)プリンター。
複写伝票(2-6枚綴り など)の紙をセットし、決められた箇所に正確に印字出力することで自社控えやお客様控えの伝票が打ち出せるプリンターになります。
プリンターの仕組み
ドットプリンターの印字ヘッドは、インクリボンと小さなピンのセットで構成されています。
インクリボンは1P目への印字。2P目以降の印字はヘッドのピンがリボン裏側から用紙に対し圧をかけることによって複写用紙(2-3枚目)にも印字される仕組みとなっています。
複写の紙枚数によって選定する機器(複写枚数によって印圧が異なります。)も変わりますのでご注意ください。
ドットプリンター用紙
用紙は普通紙とは異なり、両サイドに穴が空いており(連続紙)この穴を利用しインチ間隔で紙が送られます。
この方式で紙を送ることにより、毎回同じ開始位置から印字することが可能となっています。
紙の端からインチで計測・作成されており、伝票の枠などもインチで計測され構成されています。
PrintCreatorの万能さ!
経理部などが使用している経理ソフトウェアと専用用紙での組み合わせであれば、面倒な位置合わせなどは発生しません。
しかしながら、自社専用に作成した伝票やkintoneのような経理に特化していないソフトウェアからは位置を指定しての出力は容易ではありません。
PrintCreatorでは、位置を指定しての出力や打ち出し時の文字の大きさなど細かい指定が可能となります。
トヨクモさんの「PrintCreator」はマニュアルも整っておりますので、自分が作成時に気になった部分のみ書いて行こうと思います。
「PrintCreator」を使う
トヨクモさんへ「無料お試し または 有償プラン」へのお申込をしてください。
折り返しのメールとともに登録方法が届きますので確認してください!
「帳票」の作成
帳票を作成するには、右側にある青い「帳票を作成」ボタンをクリックします。
・PDFの用意
帳票を作成するにあたり、下絵となるPDFの用意が必要となります。
帳票への出力では無い場合、下絵ごとプリントアウトすることができる機能がありますので極力綺麗にスキャニングした物を用意しましょう。
また、登録時にサイズや用紙の向きも重要となりますのでご注意ください。
※upできるPDFは10M以下となります。
1レコードの登録情報が1枚の帳票に収まる場合は「単票」にて作成してください。
出力情報が複数枚にまたがる(複数枚)場合も「単票」を土台に「複数枚」帳票を作成するので1枚目は丁寧に作成しましょう。(コピーして流用します。)
1枚目に修正が無くなった時点で2枚目の制作に取り掛かりましょう。
修正がFixしないまま進行すると、この後に制作する複数帳票全てに修正作業が必要となりますので注意が必要です。
「複数枚の帳票」作成(プレミアムコースで可能)
単票帳票で作成した物をコピーして2P目を作成しましょう。
コピーした際に何P目かわかりやすいファイル名にしましょう。(OOO_2P など)
1P目(単票帳票)で設定したテーブル数が1-10行だった場合、2P目(単票帳票)で11-20行にすることを忘れずに設定しましょう。
単票帳票で1-10行・11-20行の2つのファイルが用意できましたら、「複数枚の帳票」をクリックしましょう。
あとは、マニュアルに沿って1・2Pの帳票を登録してください。
誤って異なる帳票を登録すると、意図しない状態で出力されますのでご注意ください。
JavaScriptの設定
JavaScriptの設定ボタン内に以下2つの設定があります。
テーブル行数条件分岐
kintoneで作成されたテーブル行数により、出力枚数が変化すると思われます。
ここでは、行数にあった帳票をセットすることが可能です。
・スイッチを「利用する」へ変更。
・帳票選択時の表示名
※kintone側で表示される名称。
・テーブルフィールドの選択
※作成した帳票と同じテーブルを選択しましょう。
・テーブル行と帳票出力の条件
※左列には1P帳票内のテーブル行数を指定
※右列には用意した帳票を選択します。
※重要
私が作成した帳票は、1P目に合計欄を設けています。(1P目には12行のテーブルがある場合。)
なので、「0-12行」の帳票は「合計欄」が設定された帳票データを選択。
「13-24行」では、「合計欄」は無いが、テーブル行数が「13-24行」を指定してある帳票を選択。
以降も同様に「合計欄」は無いが、テーブル行数を変更した帳票を選択しています。
帳票初期選択
kintone内の特定フィールドをスイッチとして、帳票を自動選択する方法です。
・スイッチを「利用する」へ変更。
・参照するkintoneアプリの「フィールド(緑枠)」を選択
※こちらのフィールドに入った値を参照します。
・「フィールド値(赤枠)」の値を入力
※こちらの値に対し、青枠で選択されている帳票を自動選択します。
・該当する「帳票」を選択する。
切り替え帳票が複数ある場合、セットを複数作成できるのでご対応ください。
言葉で当てはめると以下のような状態になります。
「フィールド」が「フィールド値」の場合「帳票」を初期選択する。
最後に「変更を保存」を押せば完了です。
PrintCreatorはPDFファイルを作成しますので、不用意なズレなどは発生しません。
前半でドットプリンターについて書きましたが、通常プリンターでも問題なく出力可能となります。
(例えば複写ページを面付けし、1枚の用紙で出力など)
試用期間もありますので、ぜひ触って便利さを実感されてから導入ください。
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